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祈り

祈 り


昼休みになると
ぼくは廊下の隅にある公衆電話に向かいます
寄る年波で物覚えの悪くなったぼくが
十一桁の番号をすばやく押します
受話器の向こうに
トンネルの中をさ迷っているあの子がいます
よく眠れたかい?
お弁当は食べた?
おいしかった?
買物はないかい?
あれこれ必死で楽しい話題を探し
なんとか会話をつなぎます
これからオーラをおくるからね
受話器を置いて事務室に帰ると
あの子の家の方向に向かって手のひらをかざし
手のひらをすり合せ、渾身の力をこめて
オーラが届く様子を想像します
ぼくは聖者ではありません
ぼくのオーラが届くかどうか分かりません
自分にふりかかる不幸や不運には
どんなにつらくても耐えられる
しかし、小さな人のかなしみはどうしてやったらよいだろう
胸にこたえる、なすすべがない
人には、祈るしかないときがあります
祈りたいけど、ぼくには神様は無い
ぼくは近頃、なりふりかまわず
ぼくの知る一番神様に近かった人
親不孝の果てに亡くしたぼくのおふくろに祈るようになりました
どうぞあの子を、守ってやってください
ぼくの祈りが神様に届くかどうか分かりません
でも、あの子がいつか
誰かのために祈る日がくることを信じています



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