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せみしぐれ

<せみしぐれ>

せみしぐれ、せみしぐれ
植田馨先生が会う度に言うていたせみしぐれが
とうとうぼくにも聞こえる歳になった
熱中していた仕事の手をふとやすめると、せみしぐれ
窓から幡多倉公園の紅梅を見下ろすと、せみしぐれ
やれやれ、今日も疲れたなー
一日の仕事をやっと終えて横になると、ここを先途とせみしぐれ
植田先生はとても気にしておられたが
ぼくは意外に気にならない
気にしている暇がない
お客様の話をお聴きしている時
夕食の買い物をしている時
炊事洗濯をしている時
大事な用事をしている時は聞こえない
せみはどうやらぼくの脳味噌の奥深くに巣食い
ぼくが手を止める時をねらって悲鳴のように鳴きしこる

この世の悲惨
人生の哀しみにくらべれば
これはバッハの無伴奏チェロ組曲
ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルトのピアノ協奏曲ニ短調
しみじみといとしんで聴いてあげるよ
季節はずれであろうとも、君はぼくの友達だよ
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