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たんぽぽ野原No.9

<アカギレ>


たんぽぽ教育研究所 大崎博澄

 時代とともに、言葉はどんどん変化して行きますね。新しい言葉が生まれるとともに、使われなくなる言葉、「死語」も増えて行きます。「アカギレ」という言葉も、ぼく達の世代で終りになるのかも知れません。
 実は、人差し指の第一関節のところに、小さなアカギレができました。ほんの5ミリほどですが、何かに触れると、ピリッと痛みが走ります。文字通り、皮膚がパクリと割れて、赤い身が見えます。
 家庭の事情で、今年の一月頃から炊事当番をしています。休日の畑仕事の時間も以前よりは長く取れるようになりました。前は種は蒔きっ放し、苗は植えっ放しで、ほとんど後の手入れができなかったのですが、草取りや追肥、土寄せなどがかなりできるようになりました。小さな芽立ちの頃の草取りは、素手でやります。年齢的なものもあるでしょう。手足のあれもひどくなりました。それやこれやで、久しぶりのアカギレさんの出現になったようです。
子どもの頃、寒い冬が来ると手はアカギレだらけでした。ろくに洗わないで、一日中外で遊んでいたし、貧乏で栄養状態がよくなかったせいもあるでしょうね。
ぼくが高校生くらいの頃は、歌声運動というのがありました。ファイヤーストームを囲んでフォークダンスをしたり、唄を歌ったりということもよくやりました。
その時よく歌われる歌の一つに、「母さんの歌」というのがありました。都会で働いている青年が、遠い故郷の母親のことを思う歌ですが、その中に、「母さんのアカギレ痛い、生味噌を擦り込む」という一節がありました。薬も無い、貧しい暮らしの中で、そんな民間療法があったのでしょう。この一節を歌う度に、おお、痛そう、と思い、厳しい農作業に明け暮れる自分の母親の姿も重なって、ぼくの胸も痛みました。
50年ぶりにできたアカギレは、冥土のおふくろからの便りのようにも、懐かしい古い友との再会のようにも思えます。時々、ピリッと痛いけれど、あわてて治そうとは思いません。
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