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カウンセリングは祈り

カウンセリングは祈り

                                              大崎博澄

 たんぽぽは、すべての人を分け隔てなく受け容れること、をポリシーにしています。ご相談に来られるお客様はもちろんですが、水曜日にお掃除に来てくださる笑顔の美しい西岡さん、お母さん業界新聞を配達してくださる汗かきの池川さん、集荷や集金に来てくださる佐川急便の無口なお兄さん、時々ふらりと無言でやってきて室内を点検してくれるチャコちゃん、どなたもぼくのとても嬉しい、大切なお客様です。
 ぼくが少しだけ緊張するのは、重い発達障害や精神障害のお客様が来られる時。意思疎通がとても難しい。話が一方通行になりがちです。
 先日は、かなり切迫した状態に追い込まれた青年からSOSがありました。さあ、どうするか。生活保護の受給の段取りや、アパートを借る手配など、あちこち電話をかけ、様々心積もりをしてご予約の日をお待ちしました。
 さて当日、ぼくが一番心配していた親子間の争いは時間が解きほぐしてくれていました。学校の先生とのもめごとは、ぼくから校長先生に本人に障害があることを伝えて、配慮をお願いすることでとりあえずは落着しました。最大の難問は、友達が欲しい、欲しくてたまらないけれど、人とうまくコミュニケーションをとることができない、という悩みでした。
 これは思春期の多くの子ども達、若者達に共通する悩みだと思います。
 人とうまくコミュニケーションするにはどうしたらよいか。実はかなり多くの人がこのことについて勘違いしているようです。コミュニケーションは人とうまく付き合うためのテクニックの問題、他者との関係の問題ではありません。しっかりした自分の生き方の原則を持つこと、自分づくりがすべてです。それさえあれば、友達は自然にできます。
 でも、重い発達障害を持つ青年にそれを求めることはできない。追い込まれたぼくは、こんなことをアドバイスしました。
 君は友達が欲しいという強い願いを持っている。その積極的な人生への向き合い方は素晴らしいことだよ。あとは、人にやさしくしてあげればいいよ。困っている人がいたら助けてあげればいいよ。人に分け隔てなくやさしくしていれば、誰かが君にやさしさを返してくれる。その時、人生の本当の友達ができるんだよ。
 カウンセリングで人様の悩みや苦しみを解決することはできません。カウンセリングは祈りです。青年と年老いたお母さんを見送りながら、いつか彼の障害や不器用な生き方を受け容れてくれる友達が現われることを祈っています。
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